夜のピクニック/恩田陸

今夜スカパーで映画が放送されるので、それまでにどうしても読了したかった。読み出したらイッキだったが。

かのスティーブン・キングで最も好きな著作である「死のロングウォーク」があるが、歩き続けたり、秘密が明かされたりとかの大まかな設定がそのままで、すこしリアルに構成したのが好印象でした。

話は高校の一大イベントとして80kmを夜通しで走破する話だが、恋愛ではない青春小説で良かったと思う自分がいる。多分食傷気味なんだろうね、青春小説は大好きだけど。
「好きの反対は無関心」とは良く言ったもので、貴子と融はお互い関心ありまくりで、良い感じで融解していく流れにスッキリしました。ただおまじないのくだりが何度か出てきて、伏線として匂わせるだけで良いのに説明しすぎと思ったのは秘密です。
ただ青春小説ってのは上手く纏っているよりも青臭いパワーで押し切った作品の方が良いと思うのは事実です。だからそういったことも含めて「夜のピクニック」はお勧めですね。

夜のピクニック (新潮文庫)

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