イニシエーション・ラブ/乾くるみ

静岡が舞台の遠距離恋愛小説?静岡市には2年住んでいたことから静岡ローカル小説としても楽しめました。

今でも近所の本屋でポップ付きで平積みされていて「ラスト2行が…」とか思わせぶりなことが書かれていたので、叙述トリックってのは解ったんですが、最後の2行を読んだ時に別の違和感がありました。

それで例に漏れずすぐに再読を始めた訳ですが、もう一つのトリックに仰天。背筋もひんやりとしました。

一度目は恋愛小説として読め、2度目はミステリとして読めた珍しくもお得な一冊でした。

何時までも男は愚か、女は賢く、そして恐ろしいです。

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)