佐藤可士和の超整理術/佐藤可士和

結構前に買って積読状態から開放した一冊。

買った時は床可視率20%の汚部屋で、いろいろと捨てて捨てて…床可視率80%の中間部屋状態でようやく読む気になりました。

まあほんとにここで仕事しているのかよというモデルルームのような仕事場でただただ関心するばかりです。プロジェクトごとに資料を一箇所にまとめるなんてできそうでできないことをやってのけている。
会社には普通個人ロッカーはあってもプロジェクト毎にロッカーなんてありませんから…、全部資料は個人で管理ですから…。それでもデジタル化されたファイルはなんとか共有化されている状態。

会社での整理術の実現は絶望でも、自分家の整理術として使いたいな。

しかし佐藤可士和はどこまでカッコ良いんだよ…。

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術

読書進化論/勝間和代

久し振りに買った勝間本。

読後の印象は推定読者を全方位にカバーしているようにみえる。リアル書店派にはネットを利用した良書の見つけ方、ネット書店派には読後のアウトプットの大切さ。ネット書店派へのアプローチがすでに語られている題材の為、既読感というか物足りなさに繋がっているのだろう。

勝間さんの読書論というより、読者の体験談?を著者が紹介ってなんだかどこかで見たような構成で、ちょっと残念。
あざとさ全開でいくなら、出版することで広がったアルファブロガー人脈を駆使して、各々の読書論を編集しても良かったかもなあとも思う。でもそれをしたら一気に敷居が高くなるなあとも思うし、もう次が無い。何事もさじ加減と今後の展開次第でしょう。これで読書論シリーズは終わりって訳じゃないだろうし。

まあそれでも、「目標」は「行動の指針」に落とす、というフレーズは気に入ったので読んで良かったのと、「非常識な法則」を読んだ時の印象が自分とは違ったのでもう一度読んでみたい。

非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣

非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣

のぼうの城/和田竜

新感覚の歴史小説
作中に現代の地域の描写が割り込んでいて、純粋に歴史小説を楽しみたい人にとってはノイズでしかないが、NHK大河ドラマ風(最近見ていないのでわからないが、本編終了後5分くらい地域や歴史紹介してたような…)にしたて比較的読みやすいようにしている。
私的には歴史小説を特に好んで読んでいるわけではないので、著者の個性と割り切ったので気にはならなかった。
このスタイルはフォロァーが付きそうが、それによりまだ描かれていない史料が発掘されるなら結構なことだと思う。今までの歴史小説って本流ばかりだったし…。

近い未来を予言すると次回作の「信長の野望」では、成田長親の魅力パラメータが100に振られるね。

のぼうの城

のぼうの城

ナイチンゲールの沈黙/海堂尊

医療サスペンス物第2弾である。
チームバチスタの栄光が傑作だっただけに比較されるのは仕方がないと思うが、個人的には本作は容疑者の魅力という点で劣るかなと思った。
それでも白鳥のペテン師振りは相変わらずであり、ハイパーマンバッカスの件は本作のハイライトと言っても良いかと思う。子供相手に言い負かしてどうするんだとも思うが…。

しかしDMAなんて本当にあるのだろうか…。パラメータの数と計算量が半端ないと思う。

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

ラッシュライフ/伊坂幸太郎

伊坂幸太郎氏の著作を順番に読んでいこう第2弾。

5つの話を微妙に時間軸を変えながら進める、まるでプレステの名作「街」の小説版みたいな構成でした。

5つの話の登場人物をできるだけ共通化して読者にテンポよく読ませるところは流石と唸りました。

5つの話があったということは5つの結末が有った訳で、どの物語の結末が良いものだったのかと無粋にも考えてしまいました。個人的好みだと泥棒さんの話ですね。

あと「オーデュボンの祈り」で出てきた登場人物をさり気なく出して、とりわけ「神様のレシピ」にはびっくりしました。この言葉は個人的に大事なキーワードだと思っていたので。
ラッシュライフだと「譲ってはいけないもの」ですね。この言葉を戸田ではなく志奈子に向けられたものと解釈すると、志奈子が涙した意味も違ってくることが素敵だと思います。

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

夢をかなえるゾウ/水野敬也

極上の自己啓発エンターテイメント本。
この一冊を読めば他の自己啓発本は当分必要ないだろうし、どの本よりも面白く、易しい。
ガネーシャの一言が耳が痛いほど本質を突いてくる。ただしそこで語られることは、作中で書かれている通り古くから語られている成功哲学であるし、なにも特別なことは無いだろう。
ただ語り口が関西弁というだけで途端に説得力を無くし、ユルユルの雰囲気を作り出し、読者の間口を広げているのだから流石である。ドラマ化も納得…。

この本を読んだら行動するための材料がそろっていました。さてここで行動しなきゃどうするよって思いがぐるぐる回ってます。後悔しない人生の為に、行動を起こそう。

夢をかなえるゾウ

夢をかなえるゾウ

オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎

ゴールデンスランバー」が初読で思いの外良かったので、順番に読んで行こう!シリーズ第一弾。

伊坂幸太郎氏の魅力はまず卓越した物語構成力にあることは間違いない。現実から少しずれた非現実話をそこそこの説明で強引に引き込んでいくのはさすがだと思う。

この話はカカシがしゃべるのだが、なぜしゃべるのかの説明も一応用意されている。でもそんなことで疑問を持っていたらこの物語を楽しめないだろう。
読み始めたら後は一気に読み終わるだけ。
謎もドミノ倒しのように解明するし、幾つかの伏線の存在も明らかになる。処女作だけにこなれてなさが見受けられたが、まあ気になる程でもないし。
読後は穏やかですっきり、多少の気恥ずかしさを感じることができます。

最後に私は読み進める中で特に城山の始末の仕方にワクワクしながら読み進めたが、見事にヤラれたようだ。誰が始末したかじゃない、始末された理由に絶句した…。伊坂幸太郎、天才かもね。

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)